私の理想は鍼灸と整体の融合ですが、常に同時に併用する、という意味ではありません。
そういう場合もありますし、この患者さんは、体の歪み云々は置いておいて、鍼灸医学(中医学)を使って診て治療した方がいいな、という場合には、整体は、横へ置いておいて、中医学に基づいた鍼灸治療を施します。
また、その逆もあります。
鍼灸医学、中医学、は、現代西洋医学とは、人間や病気や症状の診方の基になる理論が、全く異なりますが、実は、非常に論理的に分析していきます。
その理論展開をしていく知識や技術の力量の差が、即、治療成績の差、と、なります。
ですので、鍼灸師は、鍼灸医学を自在に駆使できるようにならなければなりません。
現代西洋医学では、全く説明不可能な症状が、鍼灸医学の理論では、スムーズに解決できることが多くあります。
特に、経絡理論は、症状の分布や、性質などに、非常に役に立ちます。
神経学では説明不可能な症状分布が、経絡理論では、スムーズに説明できてしまう患者さんに出くわすことは、少なくありません。
そういった場合は、鍼灸医学の理論を基に、施術を組み立てた方が、合理的なのです。
私は、まだまだ、中医学のエキスパートとは、ほど遠いですが、中医学の理論を、自由に操れるようになれば、自ずと、治療すべきツボが見えてきます。(直感、というか、センス、も大事ですがね)
その理論に、触診などの、体表観察、を加えて、治療すべきツボを、見つけていくのです。
言うは易く行うは難し。
一流の鍼灸師目指して、明日からも、精進し、現代西洋医学では、治せない患者さんを、少しでも楽にできるようになりたい、と、考えています。