少子化と言われて久しい。
事実、これから日本の人口は確実に減少していく。
その最たる影響である「人手不足」という問題は、既にここ数年で顕著になって、様々な弊害を産みだしている。
津山市はじめ、どの地方自治体も、「人口減少に歯止めを!」と訴えている。
が、それは、はっきり言って不可能で、絵空事に過ぎない。
それよりも、「日本の人口が今後確実に減少していく」、という「前提」であらゆることを想定しなければならない。
さて、近年、少子化以上のスピードで、子供の野球離れが急速に進行している。
このままでは、「日本の国技」とも言える「野球」がそう遠くない将来姿を消してしまうかもしれない。
私(院長)の時代は、子供が遊ぶ、と言ったら、野球をして遊ぶのが当たり前の時代だった。
みんなプロ野球球団の野球帽をかぶり、将来に夢はプロ野球選手だった。
が、今の子は軟球とグローブで遊べる子は、野球を習っている子に限定されるし、また、野球をする場所もない。
さて、今の子はどうして野球をしないのか?
野球関係者は真剣に考える必要がある時期に来ている。
中学で野球をしていた子の半数が、高校で野球をしないという。
ずばり、「坊主にしたくない」からだ。
なぜ高校野球は坊主頭なのか?
全く意味が解らない。
いつまで真夏のくそ暑い中で甲子園大会をやり続けるのか?
死者が出るまでか?
「学童軟式野球チーム」の在り方が昨今問題になっている。
「長時間の練習」、「試合数が多すぎる」、「指導者優位の高圧的指導」、「勝利至上主義」、「保護者の負担が大きすぎる」、など、問題が山積みなのだ。
これらの問題は、スポーツ少年団でも一緒だ。
だから、スポーツ少年団の団員数も、減り続けている。
こういった問題に取り組んで、現状を変えていこうとしている人も、まだわずかだがいる。
現役プロ野球選手の代表的存在が、ベースターズの筒香選手だ。
私(院長)は、中学校時代は、野球部がなかったので、仕方なくハンドボール部に入り、物凄い練習量をこなした末に、「全国優勝」を成し遂げた。
が、はっきり言って、「だから何?」だ、今となっては。
もっと長期的スパンで将来を見据えて、楽しく負担なく上手くなっていく必要がある。
現実的に、小学校時代に負担をかけ過ぎて、肩や肘を壊して野球を辞めていく子が、非常に多いのだ。
中学になれば、ある程度の練習量はこなせるかもしれない、私(院長)がそうであったように。
が、小学生の頃から長時間の練習をする必要性があるのか?
当然、練習量と上達度は比例する。
が、練習量が多ければ、それだけ怪我のリスクも高まる。
結局、小学校時代に練習しすぎて怪我をして野球を辞めざるを得ない、という結果になったら、もっと将来を見据えている子は、何のために頑張ったのか?ということになってしまう。
こういった問題があるため、おいそれと息子を学童野球チームに入れよう、ということにはならないのである。
学童野球、中学野球、高校野球、それぞれの分野で「改革」を切に望む一人である。
筒香選手には、これからもどんどん発言していただきたい。
そして、今の野球界の現状を変えていって欲しい。