多くの研究者は、がんは長いこと発がん物質にさらされて多段階の遺伝子変位という異常を起こし発症する、と、考えています。
しかし、このような考え方では、日常的に起こっている多くのがんの発症メカニズムの解明にはつながらない、と考えられます。
実際、医療の現場で発がん物質を明らかにしている例はまれです。
健康な人とがん患者(早期)で体温を比較したところ、健康な人は35.8~37.2の範囲に入っています。
しかし、がん患者では全体的に低体温傾向を示しました。
さらに進行がんの患者を調べると、低体温の存在と共に高血糖が認められました。
がんは局所性の病気ではなく、全身性の反応を起こした病態と考える必要があります。
全身性の体調悪化によってがんが生じている可能性があるのです。
この他、がん患者で共通して見られる反応が貧血と免疫力低下です。
リンパ球比率や実数の低下がいつもともなっています。
私たちは、忙しすぎたり、心の悩みを抱えると、顔色が悪くなり低体温になります。
ストレス反応です。
この反応をマウスを使って再現すると、体温の低下と血糖値の上昇が見られます。