OKはり灸マッサージでは、基本的に、ほぼ全ての患者さんの施術において、斜角筋と小胸筋にアプローチしています。
どちらも、胸郭出口に当たる筋であるし、頭頚部アライメント修正には欠かせない筋であるからです。
ここ数日で、胸郭の重要性に気づくとともに、斜角筋も小胸筋も、上位肋骨に付着する筋であることから、斜角筋と小胸筋へアプローチすることは、イコール上位肋骨のモビリゼーションになっている、ということに気づきました。
斜角筋と小胸筋に限らず、多くの筋が肋骨に付着しています。
これらの筋のアンバランスな活動が、肋骨を変位させることは、想像に難くないでしょう。
この、肋骨の変位、が、胸椎の位置異常を発生させ、脊柱全体に悪影響が波及し、腰椎、仙骨、そして、寛骨、までが変位するに至る。
つまり、肋骨に付着する体幹筋の活動のインバランスは、骨盤アライメントをも変位させる、ということです。
さらに、胸郭は、肩甲骨アライメントや、足部アライメントとも、密接に連動しています。
このように、運動器としての胸郭は、他の部位同様、全身のアライメント、そして、その変位である「全身の歪み」と密接な関係があるのです。
これらの現象を詳細に検証している画期的な書籍、柿崎先生の「胸郭運動システムの再建法」をマスターすれば、臨床力は格段に上がるでしょう。
是非、時間の許す限り、最優先で読破したいと思っています。