片頭痛とは、周期的に認められる激しい頭痛発作により、著しいQOLの低下を招く一次性頭痛(命にかかわらない頭痛)の代表です。
女性の有病率が高く、月経はその最大の引き金である、といわれています。
我が国の、成人男性の3.6%、成人女性の12.9%が片頭痛を有する、といわれ、女性の有病率は男性の3.6倍となっています。
男性の場合、20~30歳代がピークで、女性は30~40歳代がピーク、といわれています。
片頭痛の発作期の治療は、21世紀になってから登場した、トリプタン製剤(イミグラン・ゾーミック・レルパックス・マクサルト・アマージの5種類)、と呼ばれる薬剤の登場により、劇的に改善しました。
それでも、片頭痛は日常生活の支障が大きいことに変わりはありません。
現在でも、婦人科を受診しても、月経時に認められる片頭痛に対して、単なる「機能性月経困難症」による随伴症状の一つとして対処されてしまうという現実があるようです。
月経困難症と片頭痛は、月経に関連した、共存症、と捉えるべきで、月経に伴う片頭痛は、月経困難症とは一線を画した適切な対処が必要と考えられます。