昨日、ここ最近、首を少し動かすと首がガクッとなって痛くなる、ということを頻繁に繰り返すようになっている方の施術をさせて頂きました。
10日前くらいにも、同様の症状で来院され、施術により改善していたが、また昨日、ふと首を後ろに倒した瞬間にまた首がガクッとなって痛くなって治らない、と来院されました。
この方は、頚椎2番が3番に対してフクセーションを起こして(関節の動きが制限されること、もっと平たく言うと「ズレている」ということ)こういった症状が出ているのですが、前回は、頚椎2番そのものにアプローチしてズレを治す、という方法で改善させました。
が、今回は、頚椎のズレているところそのものへのアプローチを繰り返しても関節がゆるくなってしまう恐れがある、と考え、何とか他の部位で改善させることはできないか、と触診していると、上部胸椎(胸椎1番から3番くらい)が固まって捻じれていることが判明したので、そこを調整すると、見事!「楽になりました~」という患者さんの声と同時に、頚椎2番のズレが自動的に調整されていることを確認しました。
今回の方が、非常にスッキリ治った感覚がある、とのことでした。
上部頚椎と上部胸椎は密接に連動していることは、以前よりわかっていましたが、改めて今回の現象を目の当たりにすると、「やっぱりそうなんだ」と再確認いたしました。
局所治療が悪い、ということは全くないですが、できれば局所より他の遠隔部位へのアプローチで改善されられる方がリスクが少ないので、今回の「上部頚椎と上部胸椎が連動している」ことを再確認できたことは喜ばしいことでした。
こういった、局所以外の遠隔の改善ポイントの引き出しが多いほど良い治療成績をあげることができる、と考えていますので、触診技術を更に向上させ、どんどん引き出しを増やしていきたい、と考えているところです。