メジャーリーグベースボールでは、6回までで自責点3点で抑えれば合格、という共通理解があるそうです。
今年は、広島カープがリーグ優勝しそうですが、その立役者の一人が野村投手です。
彼が今年活躍している理由の一つが、メジャー帰りの黒田投手に、このことを教えてもらって肩の力が抜けたことが大きい、と本人が語ったそうです。
それ以前は完璧を求めすぎて逆に空回りし、結果良い成績につながらなかったそうです。
治療院においても、「全ての患者さんに満足してもらうぞ」と意気込むと失敗する、と学習いたしました。
どんなに優れているといわれている治療家も、全ての患者さんで良い結果をだせているわけがないのです。
全ての患者さんに対して、できるかぎり全力で対応はいたしますが、全ての患者さんに満足してもらえるとは、はなから考えないようにしています。
全力は尽くし、それで満足していただければ嬉しいし、駄目ならそれで致し方ない、というスタンスで臨まないとこちらの身がもちません。
もちろん打率を上げる努力は欠かしません。
が、どんなに努力しても、全ての患者さんを満足させることは不可能でしょう。
治療家と患者さんとの相性というものもあります。
よく、「リピート率驚異の98%」とかうたって、セミナーの広告がうちにも良くきますが、そもそもそんなに流行っている治療家なら、セミナーなどやる余裕はないはずです。
流行っていないから、セミナーをする余裕があるのです。
治療家がセミナーで稼ごうと思ったら終りと考えています。
また、本などを出して名前が売れている先生が、必ずしも真の実力があるとも限りません。
あえて実名を出しますが、雑誌「クロワッサン」の広告代理店から、高額な金額で整体特集にのらないか?と申し出がありました(もちろんこちらがお金を払って載せてもらうのです)。
実際、その号を見ましたが、全国の治療家が、さもゴッドハンドかのように掲載されていました。
このように、マスコミでゴッドハンド(嫌いな言葉です)などと評されているカラクリは、実はこんなものなのです。
私は、自分のできることを自分のできる範囲で淡々と精一杯日々頑張っていくだけです。
来るもの拒まず去る者追わず、で、これからも少しでも患者さんに満足していただけるよう頑張っていくだけです。