柔軟性と可動性は、一見似たような言葉に思えますが、イコールの関係ではありません。
受動的なポジションで得られる組織の伸張性は、可動性とは呼べません。
可動性と呼ぶためには、可動範囲全体を通して動作をする本人が、その動きをコントロールできることが必要です。
可動性が高いことによってケガをしやすいといったリスクはほぼないと考えていいと思います。
一方、柔軟性は、柔軟性は非常に高いが安定性が欠けている場合は、ケガのリスクがあると言えます。
柔軟性をコントロールするのに安定性が必要になる、ということです。
モビリティとスタビリティに関しては、様々な意見がありますが、まずは体幹が安定した状態をつくってから、動作パターンの中で柔軟性や可動性を高めていく、といった方向性のアプローチがとられることが多いようです。
もちろん、柔軟性を得るためのストレッチなどは、心身のコンディショニングにとって非常に有益です。
が、こと、スポーツを実践するアスリートに関しては、ストレッチで柔軟性を高めるだけでなく、動作パターンの中で可動性を高めたり、体幹トレをはじめとした筋トレなど、バランス良くコンディショニングする必要がある、と言えそうです。