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OKはり灸マッサージです。
今回は、発症後すぐに医療機関を受診するも、2か月以上改善がなかった「顔面神経麻痺(ラムゼイハント症候群)」の方に鍼灸治療を施したところ、順調に改善している症例を報告させていただきます。
顔面神経麻痺の発症と、これまでの経過
70歳以上の男性、発症は昨年7月後半。
まず舌がピリピリ痛みはじめ、その後左耳の後ろあたりが痛くなり、その2~3日にうちに顔半分が歪み始めて医療機関受診。
「ヘルペスからきた末梢性顔面神経麻痺」との診断で、かなり重症。
この話を聞いて、「ヘルペスからきた末梢性顔面神経麻痺」との診断と、発症時の舌、耳の後ろの痛みから、「ラムゼイハント症候群」と思われた。
ラムゼイハント症候群とは
「ラムゼイハント症候群」とは、いわゆる「水疱瘡のウイルス」が顔面神経の根元に潜伏していたものが、疲労などにより免疫力が低下した際に一気に顔面神経に拡がり、顔面神経と関係の深い三叉神経領域に痛みが出たあと、顔面神経麻痺を発症するものです。
「ラムゼイハント症候群」は、いわゆる「ベル麻痺」という、原因不明の末梢性顔面神経麻痺よりも重症化し治りも悪い、と言われています。
この方も、初来院されたのは、発症後2か月以上経過してからでしたが、医療機関の薬物療法の効果はほぼなく、かなり重症だった。
顔面神経麻痺の鍼治療
全身と顔局所に鍼治療を施した。
はじめの5回は、週1回施術し、少しずつだが、明らかに改善していった。
5回で随分改善したので、2週間に1回にして更に4回施術、随分と改善した。
この時点で9割がた改善していたので、今度は1カ月様子を見ることにした。
そして、10回目のこの前には、更に改善していて、完治も近い、が、まだわずかに歪みが残っている状態となった。
ここで、患者さんに、「もう自然にほおっておいても治るかもしれない、あとは、今後来院されるかどうかは、ご自身で判断してください」とお伝えすると、
「まだ良くなっている、ここまで良くなったのだからできる限りのとはしたい」
とのことで、今後も完治を目指して、改善傾向がある限り施術を続けていくことになった。
次は、また1カ月後の予約を取って帰られた。
発症後すぐに医療機関を受診し、適切な薬物療法を施してもほぼ改善がなかったラムゼイハント症候群(水疱瘡ウイルスによる末梢性顔面神経麻痺)が、当院の鍼治療で順調に回復している症例報告でした。