片方の下肢に、坐骨神経痛、股関節痛、膝痛、足首痛、足部痛、などの痛み・しびれ症状が出ている場合、ほとんどのケースで、症状の出ている側に重心が偏っています。
ほどんどの人が基本的にはどちらか片方により多く体重を乗せています。
試しに二つの体重計に片足ずつ乗ってみると、左右均等ではなく、どちらかに偏っていることがほとんどです。
これは、人間は二足歩行ですが、左右均等に使っているつもりでも、無意識のうちに、重心をかける脚、と、動かす脚、に分かれているからです。
二本の脚に均等に体重をかけている人、というのは、よほど意識している人以外いないのです。
それでも、多くの人は特に不調や不自由を感じることなく生活しています。
が、この下肢にかかる重心の左右差が限界を超えると、上記のような症状が出現します。
触診すると、症状が出ている側の下肢は、少なくとも骨盤から下の関節が固まってしまっています。
具体的には、骨盤内の仙腸関節、股関節、膝関節、足関節、足部、全てが症状のない側の下肢に比べて各関節の動きが制限されており、あたかもつぶされてしまっているようになっています。
当然、それと連動して筋肉も張っているし、皮膚・筋膜も緊張しています。
各関節を、車でいうサスペンションに例えるならば、サスペンションが効かない状態になってしまっているのです。
そんな風に下肢全体が固まってしまえば、当然症状が出現します。
それに伴い、骨盤から上も影響を受け、歪みます。
逆に、上半身、例えば、顎関節のずれ、上部頚椎のずれ、から重心がどちらかに傾き、その影響で下肢が固まってしまっている場合も少なくありません。
よって、施術としては、重心バランスをできるかぎり左右均等にしていく施術を行います。
それには、足先から頭に先まで丁寧にアプローチする必要があります。
一見関係なさそうな上肢にも影響が及んでいることが多いですので、結局全身治療となります。
やはり、どんな症状も、局所治療では駄目で、全身治療が必要となるのです。
症状の出ている局所だけでなく、全身のバランスや歪みをきちんと検査して丁寧に施術するOKはり灸マッサージの施術を是非お試しください。