人は、痛みの感受性・体質をはじめ、全ての面において、「個人差」があります。
また、同じ人でも、その時その時で、状態は違います。
人間は、というより、この世の全てのものは、常に変化しているからです。
ワンパターンな治療では、一人一人異なる患者さんに対応できません。
OKはり灸マッサージは、一人一人の体質・感受性・刺激許容量に、できるだけ最適な刺激量を施すことを常に心がけています。
この「一人一人に合わせて刺激量を調整する」ということは、実は非常に難しく、私(院長)にとっても、その人に最適な刺激量を施すということは、一番気を使うところです。
常に、一人一人に最適な刺激量を調節できれば、一流の治療家と言えます。
やり過ぎで症状が悪化することもある
患者さんの辛い症状を、少しでも和らげることが治療の目的です。
仮に効かないことがあっても、悪化させることは、本来あってはならないことです。
しかし、治療効果を追い求めて必死になると、ついやり過ぎて悪化させてしまうことは、どの治療家でも起こりえることです。
それを極力避けるには、「いきなりホールインワンを目指すのではなく、患者さんの刺激に対する反応をみながら細かく刻んでいく治療をする」ということが必要です。
初めて来院される初対面の人に、最適な刺激量を施すことは、非常に難しいことだからです。
慢性的な症状は、1回で治すことにこだわらない方がよい
急性の症状の場合は、1回の治療でよくなることもありますが、慢性的な症状は、多くの場合、継続的な治療が必要です。
ですので、「1回で改善しなかったら、その治療院にはもう二度と行かない」ということを繰り返す患者さんは、どこへ行っても治りにくい傾向があります。
患者さんが、「1回でスッキリ治ったらいいな」と、思う気持ちもわかります。
しかし、やりすぎて、症状が悪化したり、体に負担がかかることは、できるだけ避けるべきだと考えています。
当院では、継続的な治療が必要な方には、「まずは3回来てください」と提案させていただくことが多いです。
3回治療すれば、だいたいその方に合った刺激量がつかめるからです。
患者さんも、術者も、「1回で治す」ということに固執すると、双方にとってデメリットでしかありません。