私事ですが、今年に入ってから、股関節を中心とした柔軟体操(ストレッチ、モビリティートレーニング)を再開し、継続しています。
ここのところ、ある程度の柔軟性が獲得されつつあるので、ここらで、コアスタビリティートレーニングも、そろそろ再開しようと、考えています。
コアスタビリティートレーニングとは、体の中心軸の安定性を高めるトレーニングで、筋トレの一種ですが、いわゆる、ダンベルを上げる、などの、パワートレーニングではなく、道具は一切使わず、自分の体重を利用して、主に体幹の安定性を高める筋力トレーニングです。
いわゆる、「見せ筋」を鍛えるためのものではなく、体幹、体の中心軸を強化することにより、良い姿勢を維持し、余分な筋肉や結合組織にかかる負担を減らし、結果的に、肩こり・腰痛などの軽減・予防を目指します。
OKはり灸マッサージをはじめ、肩こり、腰痛などを訴えて、治療院などを訪れる方は、皆さんほぼ全員、コアスタビリティー(体の中心軸の安定性)が低下し、整体学的に、エネルギーが体の外側に流れて行ってしまっています。
さらに、体全体の柔軟性も低下している方が多く、これらは、いずれも、筋膜などの膠原性結合組織が、固まって縮こまって、悪い形で体のゆがみが癖づいてしまっている結果なのです。
偉そうに言っている私自身も例外ではなく、治療家である以上、自分自身のコンディショニングをしっかりと実践することは、一つの義務である、と考えていますので、再開を決意したのです。
このコアスタビリティートレーニングにおいても、やはり、まずは股関節が中心となります。
股関節周辺の筋バランスの悪さや機能低下が、骨盤のゆがみを生じ、それに連動して、結果的に、背骨のゆがみにつながります。
特に、ポイントとなるのが、骨盤の左右の傾きに直接的に影響する、中殿筋と内転筋です。
股関節周辺筋のトレーニングが、いわゆるコアトレーニングのポイントになるのです。
スタビリティー(安定性)というと、硬くてしっかりと動かないようになる、というイメージを想像しますが、実際は真逆で、しなやかな柔軟性があり、なおかつ安定性も獲得された状態が理想です。
動的安定性、動的柔軟性、といって、人間は動物ですので、動いてなんぼ、なわけです。
ですので、日常生活の動作である、立つ、歩く、しゃがむ、などのすべての動作の安定につながらなければ、意味はないのです。
ストレッチを実施して、自分の体に向き合うと、例えば、左右差、など、細かい今まで気づかなかったような感覚を味わうことができるようになりました。
そして、日々実践していくと、その左右差が減少するとともに、体の中心に力が入るようになっていく感覚が生まれます。
さらには、客観的に診て、体のゆがみが整う方向に改善されているのが確認できます。
立ったり、歩いたり、何気ない動作も変化を感じます。
元々、自分の体のことをほったらかしにしてきた私ですので、まだまだ改善点が多い私の体ですが、様々なアプローチでコンディショニングしていき、どういうふうに変化していくか楽しみです。
特に幸い大きな病気もなく、五体満足な状態の方は、私のような年代(40代)から、しっかりと老後に備えて、コンディショニングを実践して、いつまでも自分のことは自分でできるように努めていくべき、と個人的には考えます。
70代、80代、90代、になって、動けなくなったからといって、さあ、リハビリしましょう、運動しましょう、では、はっきり言って、遅すぎます。税金の無駄遣いです。
われわれ以降の世代は、今のお年寄りのように、何をするにでも自分の体を使ってきた世代ではないので、その老後は、運動機能の維持という面では、確実に今のお年寄りに劣る、と考えています。
ですので、運動機能を維持するためにはコンディショニングしなければならない、そうゆう時代なのです。
ところで、いくら、日常生活に気を付けていても、病気になる時は病気になります。
コンディショニングをおこたらず続けていれば、ずっと健康でいられる、と言っているわけでは決してありません。
病気の原因を、自己責任にする風潮がありますが、それでは、病気を患っている方には酷すぎます。
そういうことではなく、全ての人間が、明日死ぬかもわからない、という日々を生きている中、少しでも気持ちよく過ごせる方法がありますよ、その一つが、コンディショニングです、というだけの話です。