人の卵子の元を、卵母細胞、と言います。
胎児の時、つまり、母親のお腹の中にいる時に約500万個作られて卵巣に貯蔵され、その後はどんどん自然減少し、生まれる時には約100万個、月経が始まる頃には約30万個になります。
卵母細胞は卵胞細胞に囲まれて原始卵胞となります。
思春期になり、視床下部ー下垂体ー性腺が働き出すと、原始卵胞は順番にスタートラインに並び、成熟を開始します。
実際に順番が来てから排卵するまでには、月経周期の3周期、およそ3か月かかります。
つまり、今周期の排卵には、少なくとも3か月前からの体調や生活が影響している、といえます。
このことは、良い卵子を排卵するには、少なくとも、その3か月前から心身の状態を良くしておく必要がある、ということを意味します。
不妊症に対する鍼灸治療を行う場合も、最低3か月を1クールとするのには、こういう背景もあるのです。