もともと体は左右非対称
人間の身体、いや、人間だけでなく全ての動物において、「その身体は元来左右非対称である」と、多くの研究者や第一線のセラピストが発言しています。
最近じわじわとスポーツ界にも浸透してきている、ロン・ハラスカ氏の「PRI(Postural Restoration Institute)」しかり、文京学院大学の柿崎先生の「胸郭運動システム」しかり、小柳D.C.の「シンクロラボケアシステム」しかり。
彼らの主張で共通するのは、
まず、「人間の身体は元来左右非対称である」ということ。
そして、その非対称のパターンは、程度の差はあれ、万人に共通するものが多い、ということ。
であるから、そのまま非対称を放置しておけばよいか?といえば、そうではないということ。
自然なバランスがとれている範囲の非対称はよいが、その非対称が過剰になった、「過剰な非対称はやはり人体にとって有害である」ということ。
左右の「過剰な」非対称を改善すると症状が楽になる
ですので、やはり、姿勢改善戦略としては、「過剰な非対称を自然な非対称に近づける」ということになります。
OKはり灸マッサージでの、日々の臨床においても、姿勢評価で、「多くの方に共通するパターンが存在する」、とは感じていました。
こういった経験を、前記のような、姿勢評価システム、姿勢改善システム、の理論と融合させることで、バックグラウンドが確立され、より感覚だけでない理論づけられた体系に裏付けられた施術が可能となります。
もちろん、現実的に、姿勢改善メソッド・骨盤矯正メソッドで、「誰がやっても姿勢が良くなる」と確立されているものは存在しません。
ですので、前記のようなメソッドをバックグラウンドに、施術者の感覚を融合させていく作業がどうしても必要になります。
現実的には、臨床の場において、「できる限りシンメトリーを追及する」ことは、間違っていないと、私(院長)の経験上言えます。
そういった作業の結果、姿勢バランスが改善され、結果、不快症状が軽減する、ということを何度も経験してきたからです。
例えば、原因の特定されないめまい、などは、左右非対称からくる不快症状の最たるものです。
ですので、「人間の身体は元来左右非対称のものである」ということさえ忘れなければ、大きな失敗は起きないと考えています。
姿勢・歩行・呼吸が左右バランスのキーポイント
前記の各メソッドで、大事なものとして共通しているのが、「歩行」と「呼吸」です。
「姿勢」、「歩行」、「呼吸」、の三者を縦横無尽に観ていけるような領域に達すれば、おそらくかなり多くの領域をカバーできるだろう、と考えています。