人間は多くの関節で成立していますが、どの関節が一番大事か?ということに答えることはできません。
ですが、「最も全身の他の関節に影響を与える関節は?」と問われれば、私(院長)は、「股関節」と答えます。
これは、実際にご自身で試されると実感することができますが、股関節の可動域を広げるトレーニング(ストレッチなど)をしてみるとよくわかります。
頭が少々痛かったり、首が凝り痛んだり、肩が凝ったり、腰が重だるかったりしたとき、股関節の可動域を広げると、これらの症状は確実に軽減します。
逆に、これらの症状に見舞われている時、股関節の可動域は減少しています。
ですので、OKはり灸マッサージでは、たとえ肩こりが主な訴えであっても、下肢へのアプローチを欠かさないのです。
下肢へ軽く鍼をするだけで股関節の可動域は広がります。
それに加えて全身的に施術するので、術後に肩こりが楽になるのです。
股関節の可動域の着目した体操「真向法」は、誠によく人間の身体というものを観察して開発された優れものだ、と改めて関心いたします。
ちなみに、股関節の可動域を広げようとストレッチなどをするとき、同時に骨盤の関節である「仙腸関節」や腰椎・胸椎のねじれなども調整されるのが実感できます。
腰椎や胸椎のねじれを調整していると、詰まっていた鼻がスッと通ることを実感します。
このように、全身の関節は互いに連動していて、そこに股関節が果たす役割は非常に大きいのです。
これは、実際にストレッチを入念に行えば、感覚に優れた人であれば体験することができると思います。
ストレッチですべてが解決するとは考えていませんが、少なくとも、毎日30分のストレッチを日課にすれば、今よりは快適な身体の状態になり、姿勢や動きにも良い影響が出ることは保証できます。
できれば身体の隅々までストレッチを実施することが望ましいですが、時間的制約がある場合、股関節周りだけでも行うだけでも全身が緩みますので、股関節を中心としたストレッチはお勧めです。
スポーツ領域において、「ストレッチ」には賛否両論ありますが、私(院長)は、絶対に練習にストレッチを義務付けるべきである、と考える者です。
自分自身の体験からそう言えるのです。