足の裏側の痛みを訴える方が結構いらっしゃいます。
大概、左右どちらかの土踏まずの部分です。
その場合、足首のモビリティを出し、さらに、足部の中束骨の間のモビリティを出して踵の前額面での角度、つまり、立位での足部の接地アングルを正常化すれば、たちどころに痛みは消失します。
ということは、重心のかかり具合の不具合が足底の痛みの原因である、という結論が導き出されるのです。
ただし、治療直後は痛みが消失していても、またすぐにぶり返すことも多いのが難しいところです。
立位時や歩行時や走行時や座位時に、踵を真っ直ぐにする、という意識で普段から過ごすことが必要となります。
このためには、踵の内側に力を入れて立つ、歩く、走る、座る、ことが必要となるのです。
この、踵の接地アングルは、単に足裏の痛みの原因となるだけでなく、土台が歪むことで、その上のあらゆる部位の歪みを引き起こす可能性があり、その結果、様々な症状を引き起こすこともあります。
このように、「踵」は、人間にとって非常に大事な部位で、その診方に精通する必要が、我々のような治療家には必要不可欠となるのです。