骨盤は、一つの仙骨と左右二つの寛骨から構成されています。
この仙骨と寛骨をつないでいる関節が仙腸関節です。
上半身の体重が乗るのも、下半身からの力が入ってくるのもこの仙腸関節です。
この関節が何らかの機能不全を起こすと、どこかにしわ寄せが行き、不快症状の原因となります。
仙腸関節は、左右の股関節、上半身の体重、この三方から、それぞれ120度の角度で1:1:1の割合で同じくらいの力が加わる状態の時に一番安定します。
仙腸関節が1:1:1の環境に置かれていれば、股関節、膝関節、足関節の位置も正しい位置となります。
仙腸関節がどれだけ重力に対応できているかによって、上半身の姿勢も下半身の姿勢も決まってくるのです。
この仙腸関節に機能不全を抱えている人は非常に多いです。
現代の歩かない生活が一つの大きな原因と考えられます。
この骨盤の左右差とも言える仙腸関節機能不全を自力で治すには、左右均等に力を使いながら歩くことです。
それにより、骨盤の左右差も綺麗に取れていくのです。
自力での調整が無理な状態にまで仙腸関節機能不全が悪化している場合は、他力的に骨盤や姿勢に強いセラピストの力を借りることも必要となります。
安静立位姿勢が良好でも、動き方が悪い、理にかなっていない動きをしているかぎりは、また問題はぶり返します。
が、そもそも理にかなった動きをするにも、まずは安静時の正しい姿勢が前提になりますので、その点においても、この仙腸関節機能不全を改善することは、より快適に過ごすために必要不可欠な事柄ということが言えます。