現代西洋医学では、臓器の病気を臓器を診ることでしか診断しません。
ごく当たり前なことです。
ところで、鍼灸や整体の名人と言われる人は、体表観察から臓器の病気や不調を言い当てる、という話があると思います。
本当でしょうか?
私は、個人的には、そういう人を見聞きしたことがありませんし、もちろん私自身もそんな能力は有していません。
でも、
あると思います。
病気というものは、臓器単独の変異ではなく、その臓器を収めている器(体の構造的な形)の変異と、臓器の変異とが互いに連動同調し、さらに体の内外の歪みや崩れを形作り起こるもので、それが症状として表れているにすぎない、と整体学では考えます。
つまり、内臓の不調は体表に現れるし、内臓の器である体の外側が歪むと、内臓にも歪みが連動して不調になる、ということです。
現代西洋医学的にも、「内臓ー体性反射」といい、内臓の不調は体表にでるし、「体性ー内臓反射」といい、体表の歪みが内臓機能に影響する、そして、体表への刺激が神経反射で内臓機能に影響を与える、ということが、多くの研究から証明されていて、これらの理論が、鍼灸マッサージ・整体の内臓機能改善効果発現のよりどころとなっています。
私の、人のからだを読む力はまだまだ稚拙ですが、いつか先の名人のように、体表から臓器の状態を察知する能力を身に着けたいものだ、と考えています。
まだまだ、先の道のりは長いですが、少しづつ努力して、少しづつ向上していきたい、と考えています。