五十肩(広義の)の患者さんは、OKでは非常に多く、常に何人かの方が来院されています。
五十肩は、香川の勤務時代に、一人の方を治すのに成功して以来、得意症状となり、もう俺は五十肩マスターした、と思っていると、壁にぶつかり、それを乗り越えると、また壁にぶつかるの連続で今日まで来ました。
得意症状であるはずですが、五十肩といっても、本当に一人一人状態、病態、体質、などが違うので、未だに毎回新しい発見があり、患者さんに勉強させていただいているところもあります。
以前より、より多くの部位、より多くの原因を想定して施術するので、怖いもの知らずだった初心の頃より慎重に施術するようになりました。
その分、迷いと即興的な判断と施術の連続で、これまで確立したと勘違いしていた「パターン」がもろくも崩れ去ります。
この傾向は、どの施術家でもそうでしょう。
臨床力が上がれば上がるほど慎重になる大切さがわかってきます。
いつまでたっても「イケイケ」の施術家や、自分の決まりきったパターンで押し切ろうとする施術家の施術は、受けるのを遠慮しておいた方が良いと思います。
もちろん基本パターンはあります。
プラス、状況に応じた臨機応変の判断が大切なのです。
五十肩の治療ポイントはズバリここ、では一人一人違う患者さんの個性に対応できないのです。
それほど、五十肩の治療は難しいし、奥が深い、といえます。
悪く見えるのは肩ですが、その状態を出している身体全体をいかに診れるか、が大切となります。
あらゆる部位が関係してきます。
その分、迷いも出てくるのです。
一体、どこがどうなってこういう状態を形作っているのか?
打開策は?
経験と知識と意識が向上すればするほど、臨床はより難しく深いものになっていきます。
それにしても、
五十肩
不思議な症状だな、と思える今日この頃です。