自律神経失調症になると、疲労感やだるさを慢性的に感じたり、体の各器官にさまざまな不調が現れます。
また、多くの場合、気分の落ち込みやイライラなどの不快な精神状態に悩まされることになります。
自律神経失調症の症状は、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなかったり、視床下部という自律神経やホルモンの中枢のコントロールの乱れによって起こります。
自律神経失調症の症状を列挙しますと、
頭部:頭痛・頭重
目:涙目、目が疲れる・痛い、異物感がある
耳:耳鳴り、異物感
口:味覚異常、唾液がたまる、口が渇く
首:首が痛い、首が回らない
のど:異物感、圧迫感、物が飲み込みにくい
肩:肩こり
胸部:動悸がする、胸部圧迫感、胸が痛い、息苦しい、息切れ、息が吸えない感じ
腹部:膨満感、下腹部が張る、ゴロゴロする、吐き気がする、お腹が痛い、食欲がない、消化不良、下痢・便秘、ガスがたまる
背中・腰:背中が痛い、腰が痛い
手・腕:しびれる、力が入らない、指先が冷たい、けいれんする、指先がふるえる
泌尿器・生殖器:残尿感がある、尿が出にくい、トイレが近い、ED、早漏、不感症、生理痛、生理不順、かゆみ
足:だるい、しびれる、ふるえる、痛い、足先が冷える、火照る
血管・皮膚・関節・筋肉:血圧上昇、多汗、汗が出ない、皮膚がかゆい、皮膚感覚がおかしい、関節が痛い、筋肉痛
全身症状:めまい、ほてり、冷え、倦怠感、微熱、不眠、眠りが浅い、日中眠くなる、すぐに起きられない、疲れやすい、力が入らない、フラフラする、立ちくらみがする、体温が頻繁にかわる
精神に現れる症状:ふさぎ込む、落ち込む、イライラする、不安を感じる、気分がよく変わる、意欲が低下する、寂しさ・悲しさ、孤独感、短気になる、集中力低下、記憶力低下、情緒不安定、人と会いたくない、細かいことが気になる
と、このように、恐ろしいくらいの様々な症状が出現する可能性があります。
これらの症状は、他の病気でも現れる可能性のある症状ですので、自己判断で自律神経失調症と決めつけずに、一度はきちんと病院などの医療機関を受診し、何か他の病気が隠れていないかを調べることが大切なことになります。
このように、体と心のあちこちに様々な症状が出現する可能性のあるのが自律神経失調症の特徴といえます。