日常の姿勢や動作などにより、人間は多かれ少なかれ必ずからだがゆがんでいます。
この、からだのゆがみ、が様々な不快症状や病気と密接につながっている、と考えています。
なぜ、からだがゆがむと、不快な症状が出たり、病気になったりするのか?
まず、からだがゆがむということは、筋骨格系がアンバランスな状態におかれている、ということを意味しますので、アンバランスな状態の筋肉は、硬くなったりして、こり・痛みを発生させます。アンバランスになった骨格は、関節に異常な負荷がかかり、これまた関節由来の痛み症状を発生させます。
ただ、これよりもさらに重要なのは、「背骨がゆがむ」ことです。
背骨の両側には、交感神経が上下につながって存在しています。
背骨にゆがみ・ねじれがあると、この両側の交感神経が物理的に左右差のある状態に置かれます。
この左右差が、交感神経機能の左右差を生み、自律神経機能の不調を招きます。
さらに、副交感神経は、脳幹と仙髄から出ていますので、その出所である仙骨を含んだ骨盤のゆがみ・ねじれは、仙骨部副交感神経機能の左右差を生み、自律神経機能の不調を招きます。
脳幹機能と上部頸椎アライメントは、密接な関係がありますので、上部頸椎のゆがみ・ねじれは、脳幹機能の不調を招きます。
さらに、上部頸椎と頭蓋骨はこれまた密接な関係があり、上部頸椎のゆがみ・ねじれは、頭蓋骨のゆがみ・ねじれを生じさせ、特に、脳下垂体を乗せている蝶形骨のゆがみ・ねじれは、内分泌ホルモン系の不調を招きます。
また、頸椎横突起には、椎骨動脈が上下に通って脳底動脈となり、脳幹部を支配していますので、頚椎のゆがみ・ねじれは、椎骨動脈の血流の左右差を招き、脳幹機能の不調を招きます。
また、頭蓋骨から背骨を経由して仙骨まで、脳脊髄液が閉鎖系を循環していますので、これらのゆがみ・ねじれは、脳脊髄液の循環不全を招き、脳機能の不調を招きます。
このように、からだのゆがみで最も恐ろしいのは、背骨がゆがむことで、生命活動の中枢である、脳幹機能をはじめとした脳機能の不調を引き起こすことにあります。
生命活動の中枢である中枢神経機能が不調になれば、どんな症状や病気が発生しても、何ら不思議ではないのです。
だから、からだのゆがみは悪い、といえるのです。