難聴では、ほとんどのケースで耳鳴りを伴います。
難聴時に耳鳴りが発生するメカニズムは、難聴(多くは蝸牛障害)による末梢の入力低下→中枢の活性上昇→中枢での耳鳴りの発生、です。
耳鳴りに日常生活のストレスが加わると、苦痛を感じる脳の働きが強くなり、耳鳴りが持続・悪化します。
耳鳴りは脳の中で起こっているのです。
耳鳴りが中枢の活性上昇により生じている、とすれば、治療は、その活性上昇を軽減させることです。
鍼灸治療が一番効果がある部位は「脳」です。(尊敬する首藤先生もそうおっしゃっています)
よって、鍼灸治療が耳鳴りに効果があるのです。
ただし、あまりにもナーバスな脳の持ち主の方の耳鳴り治療は難渋する場合があることも事実です。
効くか効かないかは、もちろん術者の腕もありますが、患者さんの感受性によるところも大きいのです。
これは、耳鳴り治療に限らず、どんな症状にもいえることです。