スペシフィックカイロプラクティック(上位頚椎カイロプラクティック)一筋30数年の、賀来史同先生の「首のズレは万病のもと」とおいう一般書を読みました。
スペシフィックカイロプラクティックとは、頚椎1番もしくは、2番のみにアプローチする施術法です。
スペシフィックカイロプラクティックを専門に行っているカイロプラクターは多くないようです。
スペシフィックカイロプラクティックの有効性の是非は置いておいて、頚椎1番、2番は、脳と脊髄の中継地点で、生命活動の中枢でもある「脳幹」という部位に位置していますので、そこのズレが様々な不快症状を生む、もしくはその人本来の自然治癒力を低下させる、ということはありえる話でしょう。
それだけに、施術には細心の注意を払わないと、逆に悪くしてしまう危険性を大いにはらんでいるわけです。
私(院長)は、賀来先生の施術者向けの専門書「上部頚椎カイロプラクティック」も持っていますので、一応、検査法や施術法は理解していますが、とてもではありませんが、臨床で使おうとは思いませんし、その能力は現在の私にはありません。
当然、カイロプラクターであれば、上位頸椎へもアプローチするでしょうが、上位頸椎だけで全ての問題が解決する、と考えているカイロプラクターは少ないようです。
ただ、上部頚椎の不具合が様々な不快症状を生む、ということは、私(院長)は、事実だと経験上からも考えています。
悪くしない程度に調整できるにこしたことはないでしょう。
最近では、できるだけ副反応を起こさないように、他部位を使い脊柱を調整する方法を模索していて、それは可能である、ということがわかってきたので、もちろん最低限脊柱にも直接アプローチしますが、できるだけ他部位で調整できるにこしたことはない、と考えています。
ところで、カイロプラクティックにも様々な流派があり、日本におけるカイロプラクティックのパイオニアである塩川先生みたいに、「生まれ変わってもカイロプラクターになる」と言っている人から、大場先生のように、「カイロ、カイロ、と言ってるうちは、まだまだ本当の施術というものがわかっていない」という人までいて、大御所でも、カイロプラクティックに対する温度差があるようです。
OKはり灸マッサージは、カイロプラクティックの施術は行っておりません。
ただ、私(院長)は、カイロプラクティックも含め、あらゆる徒手療法に興味があり、研究を続けていますので、カイロプラクティックについて、ひと通りのことは理解しているつもりです。
その有効性については、否定も肯定もしません。
が、私(院長)自身は、過去、優れたカイロプラクターの施術を受けたり、セミナーを受講した結果、「自分には、カイロプラクティック、特に、スラスト、という急激に骨を動かすスタイルは合わない」と判断したので、自分の施術には取り入れませんでした。
しかし、話を元に戻しますが、背骨の歪み、特に、上部頚椎における歪みは、様々な不快症状を生む、ということは確信しておりますので、臨床では背骨は重視しています。
ただ、カイロプラクティックのようなアプローチ方法はとらない、というだけのことで、カイロプラクティックの是非には言及しません。
とにかく、「首のズレは万病のもと」は、「あると思います」。