近年、整形外科的に、「腰痛の8~9割は原因不明である」ということがスタンダードになっている。
この「原因不明」とは、「整形外科医にとって原因不明」ということだ。
我々「治療師」から見ると、「腰痛の9割以上に仙腸関節の関節機能障害が関与している」ということが、日々の臨床からわかる。
昔のことは知らないが、今の整形外科医は患者を触診しない。
専ら画像診断のみを当てにしている。
触診技術がないから、「腰痛の8~9割は原因不明である」となる。
ここに落とし穴があるのだ。
社会的地位では、治療師より医師の方が上だろう。
が、現実的に、「整形外科にかかっても、ろくな治療が受けられないから」と、実費負担が必要な我々のような治療師のところへ来る患者さんがいるのだ。
そして、大方、改善する。
腰痛に限定して言うと、その原因は「仙腸関節の関節機能障害」にある、と言わざるを得ない。
「原因が仙腸関節の関節機能障害」というのが、言いすぎだとしても、
「腰痛のほとんどに仙腸関節の関節機能障害が関与している」ということは確実に言える。
なぜなら、我々治療師は、必ず「触診」をして、動きの消失、または、減少、している関節を触診により「手に取るようにわかる」からだ。
もちろん、全ての治療師ができるわけではない。
私(院長)は、日々触診を最も重視して臨床経験を積んできた。
だから、少なくとも私(院長)には、「腰痛の9割以上で仙腸関節の関節機能障害が関与している」ことが、ありありと分かるのだ。
治療方法としては、当然、この「仙腸関節の関節機能障害を改善させること」である。
現実的には、それが、たやすく達成される患者さんと、なかなか達成されない患者さんとに分かれるが。
それが、同じ「腰痛」でも、「治りやすい人」と「治りにくい人」に分かれる理由だ。
こういったことは、腰痛に限らず、他の多くの症状にも当てはまることだ。
整形外科的に「常識」なことは、我々治療師から見ると、「非常識」であることが少なくない。
もちろん、「熟練された治療師」という限定条件がついての話だ。
OKはり灸マッサージの「存在意義」は、「整形外科などの病院・医院に行っても改善しない症状を改善させること」である。
これからも、このことだけは忘れることなく、臨床にあたっていきたいと考えている。