カイロプラクティックという治療法の哲学が代表的ですが、様々な症状は、神経の出所である骨がズレて神経が伝達異常を起こしているからという説明を聞いたことがある方は少なくないと思います。
これは、本当でしょうか?
現時点での、私の考えは、
おおいに、あると思います。
です。
たとえば、特に理由なく膝が悪くなり、手術までされるような方はけっこういらっしゃいます。
当然、現代整形外科領域では、膝しか診ませんので、半月板が損傷していれば、膝が悪い、だから手術、となります。
ここでは、ではなぜ半月板が損傷するに至ったのか?に対する原因究明のストーリーは一切存在しません。
理学療法領域では、主にバイオメカニクスの観点から説明がなされることが多いです。
原因究明をしようとしているだけ、整形外科領域よりは良心的ともいえます。
ただし、バイオメカニクスの観点は非常に参考になりますし、実際そうである場合もあると思うのですが、それだけでは説明不能な場合も多々あることも、これまた事実です。
体重の問題、筋力の問題、おおいに症状発生に関係あるとは思いますが、それがすべてでもない、とも、日々の臨床的な直感からそう感じます。
膝の場合、体重がよく問題になりますが、やせていても膝が悪い人はいくらでもいます。
アライメントの問題も吟味しつくされている感がありますが、これもまた、万能ではない気がします。
ここで発想をがらりと変えて、膝に行く神経がそれよりも上流で障害されているために、膝関節内の正常な新陳代謝が低下したために、半月板が損傷した、と、考えることはおかしいでしょうか?
整形外科的には、ナンセンスの一言でしょう。
ただし、人間の心身を、現代西洋医学ですべて説明できることはできない、ことは、全ての人が知っていることでしょう。
話を戻しますが、膝に行く神経の上流の異常、とは何でしょう?
骨のズレ、歪み、と呼ばれるものです。
膝の場合でしたら、仙骨から上、腰椎、胸椎、頚椎、場合によっては、頭蓋骨。
これらのどこで障害が発生しても膝に症状が出る、という考え方は、カイロプラクティックや整体領域では、逆に「常識」なのです。
私は、鍼灸マッサージ師ですが、こういった考えを持って治療に当たっている鍼灸マッサージ師は、実は、あまり多くはありません。
柔道整復師にしても同様でしょう。
私は、臨床において、常に身体の構造的不具合を探します。
脈診だけにたよることはしません。
こういう鍼灸師は異端的でしょう。
ですが、できるだけ多方面からの視点に立って心身を分析しようとすることは、非常に大事である、と、こと最近実感しています。
ただし、鍼灸マッサージ師でも、私のように、構造的な視点を持った方は、日本中探せばたくさんいらっしゃいます。
そういった見えない仲間がいる、ということを励みに、これからも、総合格闘技的施術の完成目指して日々精進したい、と考えています。
まだまだ、自分は未熟者で、全ての方の期待に十分に応えられているとは言いがたい現状ですが、まだまだ成長します。
これからの「OK」にご期待ください。