脳腫瘍や脳卒中や髄膜炎などが原因の頭痛を除いた、いわゆる「慢性頭痛」は、ほとんどが「首こり」が原因です。
この事実は、我々のような鍼灸師であれば、だれもが知っていることですが、ほとんどの医師は、慢性頭痛を、ガイドラインに則り、ご丁寧に、緊張性頭痛、片頭痛、と分けて、それぞれ別の病態だとし、治療法(薬物療法)も分けて考えられます。
が、緊張性頭痛も片頭痛も、大元の原因は一緒で、「首こり」です。
では、そもそもどうして首こりが起こるのか?
どうして首こりが頭痛を発生させるのか?
そのあたりの事情を、脳神経外科医である、青山尚樹氏は、「頭痛は首から治しなさい」という書籍で、詳しくわかりやすく丁寧に解説しています。
ちなみに、めまい、ふらつき、耳鳴りも、首こりが原因で起こります。
同じく「首こり」に早くから注目し、多くの書籍を出している、同じく脳神経外科医、松井孝嘉氏など、医師でもわかっている人はわかっているのです。
頭痛やめまいで、病院・医院での診察・治療を経てOKはり灸マッサージにご来院される患者さんでも、医師に「肩こりからきている」と言われた人は、実は少なくありません。
ただ、ほとんどの医師の場合、持っている対応策があまり効果の見込めない薬物療法のみですので、より効果の高い治療法である鍼灸治療に患者さんは流れてくるのです。
こういった事情から、頭痛・めまいは鍼灸治療の最適応症状である、ということが言えるのです。