東大医学部卒の脳神経外科医で、40年間、首こりと全身の不調との関係を研究してきた、松井孝嘉氏。
2007年に、「首を治せば病気が消える」を出版したのを皮切りに、次から次へと同様の内容の書籍を出版しています。
私(院長)も何冊か所有していて、今回、「スマホ首が自律神経を壊す」を新たに購入して、昨日読み終えました。
はっきり言って、彼の著作は、どれもほぼ同じ内容で、要は、「首がこると自律神経バランスが崩れ全身の不調を招く」というものです。
今回は、今現在なくてはならないアイテムとなった「スマホ」に焦点を当て、スマホの使いすぎによる「スマホ首」や「スマホ首こり病」なる病名を命名されています。
少々問題だと思うのは、「その不調の原因は絶対に首こりが原因」との決めつけがすぎるところや、あまりにも「私のところに来れば治る」と言いすぎのきらいがあり、ちょっと「なんだかなあ」と、感じるところもありますが、「首こりが全身の不調を発生させる」という視点は確かに素晴らしく、「ほとんどの医師が自分の専門しか診れない」と言われている昨今、もっと広い視野で物事をとらえているところは評価に値しますし、実際、「首こりが全身の不調を発生させる」ということは、私(院長)も、自身の経験からも、「あると思います」し、現に自律神経失調症を扱う症状の代表的症状とさせていただいているOKはり灸マッサージでも、「首」は最も重要視しています。
さて、私(院長)は、このお盆は、実家のある名古屋に帰省していましたが、言うまでもなく名古屋は津山より断然人の数が多いですので、地下鉄などに乗っているときに、ほとんどの人がスマホを触っている光景は、正直「ちょっと異常」だと感じました。
「みんなスティーブジョブズに支配された人生でいいのか?」と。
私(院長)は、個人的には、未だにガラケー携帯ですし、パソコンも、仕事で最低限使うのみで、基本紙ベースが好きで、一般的な現代人からは少々時代遅れです。
その代わり、日常的に読書をしますので、首への負担はその時感じますし、そもそも今の「治療家」という職業が首に負担がかかる姿勢が多い職業です。
以前に首を痛めた経験のある私(院長)は、できるかぎり首へ負担がかからないように日常的に気をつかっています。
できるかぎりスマホにしたくない、というのも、基本的に「アナログ人間」である、ということを抜きにしても、自分の首を守るためですし、日常的に運動やトレーニングをしているのも、少しでも首や腰を強化して、負担を軽減するためでもあります。
OKはり灸マッサージに不調を訴えて来院される患者さんの中にも、実際に、「スマホのやりすぎ」がきっかけだと判明している方は複数人いらっしゃいますし、そうとは気づいていなくても、知らず知らずのうちにスマホが首に負担をかけているかもしれません。
人間というものは、一度便利になると、そこから引き返すことはできないものです。
ただし、便利さと引き換えに必ず失うものもある、ということを、肝に銘じてこれからも生きていきたいと考えている者です。