OKはり灸マッサージに、最近、「首を後ろに倒すと、痛くて倒せない」という方が来院されました。
この方は、慢性の腰痛もお持ちでした。
検査をすると、本当に、首をほとんど後ろに倒せないのです。
痛みが出るし、そもそも、それ以上、倒せないのです。
鍼治療で全身をゆるめるて首の動きを出す
こういった場合、筋肉の問題ではなく、頚椎をはじめとした、背骨全体の関節機能障害が起こっている、と想定します。
全身の鍼治療をし、頚椎~上部胸椎も、しっかり動きが出るように、ゆるめていきました。
その結果、首は、随分後ろに倒れるようになりました。
が、まだ完全ではありません。
腰椎の不具合を調整して首の動きが良好に
もう一度、背骨全体の動きを検査したところ、腰椎の大部分の動きが制限されていることが判明しました。
腰椎の動きを出すように施術すると、首は、ほとんど完全に後ろに倒れるようになりました。
このように、一見、首に起きている問題でも、背骨は全体で動きますので、遠く離れた腰椎の動きの不具合が頚椎に影響しているということが起こります。
試しに、腰椎に手を置きながら首を動かしてもらえば、首の動きに連動して腰椎も動いていることが確認できます。
元々、「首と腰はワンセット」で考える必要があり、「首が悪ければ腰も悪いし、腰が悪ければ首も悪い」のです。
昔から、治療業界では、「腰治すなら首治せ、首治すなら腰治せ」という言い伝えもあります。
首は首、腰は腰、と、局所的に診てアプローチするのでは、効果的な治療はできません。
頚椎、腰椎、その間にある胸椎、要するに「背骨全体」の問題として診てアプローチする必要があるのです。